どうも!
研究室に入り、ドライエッチングで導波路を削ったりする事も多いと思います。
そんなとき、ドライエッチングでSiO2を削るのに適した物を紹介したいと思います。
このガスをつかうことで、導波路を異方性でエッチングする事が出来ます。
というのも、
C4F8のようなカーボンを含むガスは、『ポリマー』を作るのです。
なので、このように基板の上に『保護膜』ができます。
この保護膜により横方向の削れを防ぐ事が出来ます。
これによって、異方性良く削る事が出来ます!
一方SF6というガスを使うと、フッ素系のラジカルがガンガン削っていきます!
これによって、
等方的に削れてしまいます!
このようになります。
SiO2のドライエッチングに使ったガスとは?
今回SiO2を削るのは、導波路を作るためです。なので、『異方性エッチング』である方が好ましいです。
ということで、今回使ったのが、『C4F8(オクタフルオロシクロブタン)』です。
C4F8
C4F8は、『ポリマー』になります。
C4F8を使う上での注意点
さきほど言ったようにC4F8は、保護膜によって、異方性エッチングが実現すると言うメリットも在りますが、これがデメリットにもなります。
このC4F8の使用上の注意点を見ていきましょう。
C4F8の保護膜が基板表面に、、、
エッチングってもちろんですが、基板を削るためのものですよね。
でも、このC4F8は削るどころか堆積する事が在るのです。
先ほどの保護膜と同様のものが、表面上に出来てしまう事が在ります!
すると、削るどころか、何かが乗っかって膜厚が増えてしまっていました。
僕はそれをエリプソメーターで膜厚を測定しようとしたのですが、バグリました。
はい、こういうときは、30Paほどのバイアスを掛けましょう!
バイアスを掛けるといい感じに削る事が出来ます!
C4F8の1次圧が0、、もうガスが無い、、、?
C4F8のボンベを見て、『全くガスがない』と思った事が在りました。
そう、つまり、いままで出して来た『エッチングレート』全て無駄になった、、、、そう思いました。
しかし、これにはカラクリがありました。
このように見ると、だいたい20°で、
0.35MPaくらい、、、
つまり、
3.5×105Paとなります。
大気圧の3倍くらい、、、
なので、圧力的に『液体』なのです。ということから『圧力が低い』=『もうガスが無い』と言うわけでは在りません。!
騙されないでください!
まとめ!
SiO2を削って、導波路を作りたい場合は、C4F8で異方性よく削っていきましょう!