僕はこのような導波路を作っていました。
これは基本的にSiO2です。そして、このパターンがクロスしたところだけがSiという導波路です。
そして、この後CVDによって別のあるもの(これは言えませんが、)を成長させようとしました。しかし、そのときなんとこんなことに、、、
そう、この写真でわかるように、十字のクロスの点だけがSiだったのに、導波路部分と差が無くなっています。
溝がなくなり、Siが見えて来てしまっています。なので
今まで、水素プラズマがSiO2をエッチングするとはつゆ知らず、特に気にも留めず、CVDで堆積させようとしましたが、逆に削れてしまいました。
今回SiO2の水素プラズマによるエッチングに関して見ていこうと思います。
SiO2は水素プラズマにエッチングされる?
はい、論文にもSiO2を水素プラズマによってエッチングするという方法が在りました。
今回導波路を作る上ではマイナス面でありますが、実はこのSiO2を水素プラズマでエッチングするということは前向きに取り入れられようとしています。
太陽電池用SiH4ガスとしての利用を求める
太陽電池の表面の薄膜はSiで作られる事が多く、そのSiの薄膜はSiH4ガスでCVDでSiを堆積させているようです。
しかし、Siを取り出すと言うのは非常に難しいです。
難しいと言うより、SiO2をなんとか還元して、Siを取り出しています。
しかし、この水素プラズマによるエッチングを用いると、SiO2を直接エッチングするとSiH4ガスを直接取り出す事が出来ます。
だから、
このビフォーアフターに関しては、SiO2がエッチングされて、還元されながらSiH4ガスとして浮遊していったため、SiO2が薄くなっていると考えられる。
参考文献
今回のSiO2をエッチングすることに関して、最初はSiO2がSiに還元されたと思っていたが、実際この論文を読む事で、モノシラン(SiH4)になっている事がわかった。メチャクチャ感謝しておる!