あれは2015年の夏のことだった。僕は大学3年生でした。
就職するか、大学院進学か、
まさか、1年後に自分の力だけで稼げるようになってこのどちらも蹴ることになるということは知る由もなかった。
この2つの選択肢の中から自分の人生を選び出すように迫られていた時期だった。
就職とは?働くとは?それを知りたかった。
バイトはやっていたが、あんなんだったらまっぴらご免だと思っていた。別記事で書いたが、僕は歳下にバイト中にアゴで使われていた。だから、就職に対してあまり前向きな気持ちになれていなかった。
だから、物は試しとインターンに行くことにした。
行きの電車でゲームセット
結論を言うと、僕はこのインターンは途中で辞めさせてもらうことになった。
それは初日の満員電車での出来事だった。アレは夏の日だった。なんとか乗り込めた僕は、満員だったがなんとか我慢できる程度だった。
あのハゲが来るまでは、、、
扉が閉まる寸前に駆け込むハゲ。
↓駆け込んで来たハゲ↓
つるぴかではなく、このようなハゲ。ハゲから出る汗。水もしたたるハゲというか汗。走ってきやがったハゲ。このハゲから湧き出る源泉100%の汗。(ハゲと汗が韻を踏んでいるから必要以上に書いてしまいました)
周りは押されてどんだけこのハゲを遠ざけようとしても、近づくハゲと汗。僕の顔。
なんとかハゲを遠ざけようとのけぞっていた。
しかし、そのときは来てしまった。
電車が揺れる。押される。ハゲに唇が激突する。
ハゲの油分が口に
ベチョ、、、、
ゲロまみれの駅のホーム
目的地でも無いのに、次の駅で僕は降り即座に吐きました。コンプライアンス的に電車内で持ちこたえた俺をほめてあげたい。
久しぶりにゲロ吐きました。朝から。
汗ばむはげと接吻をかわした唇。
どれだけ強く引っ張っても取れない唇。こんな唇ならいっそう、なくなってしまえばいい。
僕は辱められた。
インターンでこんなんになるなんて聞いてへんで、、、
メロスは激怒した、、、
インターンを辞めた。。。。。。
就職も辞めた。。。。。。
(実話)
出勤したくないと思った。
出勤って言う概念があるからダメなんだと思った。
会社的に言えば、そりゃあ朝から晩まで仕事をしてほしいと思っている。だから通勤列車が混むのは仕方が無いと思う。
じゃあ出勤せえへんかったらええんちゃうの?
って思った。
ハゲのおかげで今の自分が居ると思う
僕はこのハゲにメチャクチャ感謝している。普通の満員電車の体験なら、あれほど嫌なイメージを得ることは無かった。
満員電車でハゲと接吻し、汗を吸い込んだおかげでゲロを吐き、満員電車アレルギーになったおかげで就職出来なくなり、独立して自分でお金を稼げるようになった。
子供の頃に食べたとき吐いたものは、なんか苦手意識がついて嫌いな食べ物になってしまうというあれ。
あれが満員電車に対して起きた。
でも、そもそも満員電車のような全く見ず知らずの人とあれほど密着するということは、アリエナイ事だし、嫌がるべきことだと思う。
当たり前とか常識って怖いなって思う。それが普通って思うと、それを疑わなくなる。これは人間の良いところであり悪いところである。
例えば、ブログで稼げるなんて当たり前と思っている人は、当たり前のようにどんどん稼げる。だって当たり前だもん。これは良い意味。
でも、満員電車、大学の後は就職。こういうものを当たり前と認識することは本当に怖い。
だって1度しか無い人生の大半を会社にあげるわけだ。
簡単に言うと、「金やるから命よこせ!」と言われているのだ。
『金やるから命よこせ』って言われたら嫌だと言うはずです。それでもみんな当たり前のように就職活動をしていると何も疑わずに命を差し出してしまう。
ほんま怖いことやと思う。
ハゲのおっさんありがとう!
本来満員電車という恐ろしい状況を、みんながやっているからと諦めて受け入れかけたところを、はげのおっさんが教えてくれた。
[voicel icon=”https://yuta-silicon.com/wp-content/uploads/2017/06/d53f6bf671acbab049065bb42444a055.png” name=”ハゲ”]君はこっちに来てはいけないよ。目を覚まさないとダメだよ!満員電車はこんなに辛いところなんだよ[/voicel]
って。
おかげで僕は人生から満員電車というものを消した。
出勤は徒歩圏内のカフェ、気分を変えてチャリで別のカフェ。
そんなもん。
ホンマありがとう。おっさん!僕幸せだよ!